ラジコンのエンジン

このエンジンはまだストアに商品登録しておりません。小川精機(O.S. )のエンジンです。「FS-60 FOUR-STROKE CYCLE」と記載されています。製造年は見つからなかったのですが、1970年代と思われます。ちょうど、ラジコンの全盛期ではないでしょうか。

OS 4ストロークサイクルエンジン FS-60 FOUR-STROKE CYCLE(未使用)

当時のラジコン飛行機はエンジンが調子よく回転すればそれなりに飛んでいましたが、ヘリコプターはダメでした。少し浮き上がったと思うと、左右のどちらかに傾いて羽根が地面に当たってよく割れておりました。子供が遊ぶ地球ゴマそっくりのジャイロを組み込んだスタビライザーというユニットを二、三万円で買って付けても、真っ直ぐには浮き上がらなかった記憶があります。

当時のエンジンはなかなか起動しませんでした。「起動」ではなく「エンジンかかからない」という言い方をしておりました。飛行機ならプロペラを中指を使って反時計方向に回します。「プルンプルン」と熱い音がしてくれば期待できるのですが、「スコン」というヌケた音ですとどんなに回し続けても「起動」しませんでした。プラグを交換したり、燃料を空気吸い込み口に注入したり、車のバッテリーで動く電気式の回転装置をプロペラに押し付けて強制的に起動させる方式もありました。しかし、ダメなエンジンは「スコンスコン」の連続でいつ迄もかかりません。また、やっとの思いでエンジンが起動して「いざ空へ!」とばかり飛行機を空に向かって投げるのですが、エンジンの回転が低くて目の前で墜落することも多々ありました。40年も昔の話です。今のエンジンは直ぐにかかるのでしょうか。

当時はラジコンを飛ばす場所もまだそれなりにありましたが、今は地方でないと見つけるのは難しいのでしょう。また、音も大きいのでエンジンだけ回して楽しむということも都会では厳しそうです。